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沖縄やちむんとの出会い

 昨晩は夜中に目が覚めて、そのまま暫く起きていたのですが、外を眺めているうちに、今私がここ沖縄にいる不思議ないきさつを思い起こしました。

 

 20年来のことを、チャチャっと3行程度にまとめると、

 

 子供の頃から南の島好きな私が、今世紀に入ってから初めて沖縄に観光で来て、何度か通っているうちに定年退職後はここに移住しようと決めていたところ、東京オリンピックが決まった瞬間に、その前に東京を脱出しようと方針変えをしましたが、新居を早々と決めてしまったことで、待てずに早期退職し、今に至ります。

 

 

人生を変えた旅

 その間に、沖縄に対する印象や考えが変わったキッカケが、2008年の夏に友人4人とした旅行です。

 

 うち2人は何度も沖縄に来ていて、彼らが組んだスケジュールが、読谷村で宙吹きガラスややきものの工房やギャラリーを回ったり、備瀬の古民家を借り切ったり、食事を全て現代の名工稲嶺盛吉さんのガラス器で供する宿に泊まったり、芭蕉布の工房を訪れたりと、それまで私がしてきた地元友人との観光地や沖縄料理巡りとは全く違う沖縄の部分を見ることになりました。

 

 沖縄の、古の華やかなものだけでなく、今も続く高いレベルの様々な文化、工芸、習慣の存在を知った旅になりました。

 

 この旅での沖縄文化に対する好印象とリスペクトがなかったら、私は今沖縄に住んでなかったかもしれません。

 

 やきものも、土産屋などで見る魚紋が描かれた伝統的な壺屋焼しか印象になかったので、読谷村のやちむんギャラリーで作風の異なる作家ものを一堂に見た時は、その種類の多さに驚きと感動すら覚えました。

 

 そしてその後、BSの番組で、「檀れいの手わざ恋々」という全国の職人の手仕事を巡る番組で沖縄の陶芸家、壱岐幸二さんの作品が紹介されたことで、更に新しいやちむんの作風を知って、一気にやちむんファンになりました。

 

 それまで伊賀焼や備前焼、萩焼を好んでいた私には大事件です。

 

 それからは、通販や訪沖のたびに好きな作家さんの作品を探して店を巡るようになりました。

 

 その頃初めてやちむん通りを歩いて、国際通りとは異なる、工房の直営店やセレクトショップに並んでいる作品を数多く見ることになります。

 

 器だけでなくシーサーも好きなので、今家に幾つあるか数えたことはありませんが、室内に飾っている物だけでざっと10対以上、棚に置いている物も含めると、え~、もうそれなりです。

 

 ちなみに、「やちむん」とは沖縄の方言で陶器、「やきもの」のことです。

 

 沖縄方言では、母音の「あいうえお」が「あいういう」に、「き」が「ち」になります(全てではありません)ので、「やきもの」→「やきもん」→「やちむん」です。

 

 なので、「島人の宝」→「島人ぬ宝」、「おきなわ」→「うちなわ」→「うちなー」です。

 

 また、沖縄方言を「沖縄口(うちなーぐち)」と言いますが、沖縄県内各地域の方言を「島言葉(しまくとぅば)」といい、それの総称がうちなーぐちです。

 

 

空前のやちむんブーム

 私がやちむんと出会った頃と時を同じくして、今でも続く空前のやちむんブームが起こります。

 

 BEAMSがやちむんを取り扱ったことで火が付いたと聞いていますが、一時的な流行ではなく、多くの方々がやちむんの良さを楽しんでいることは、私もファンの一人として嬉しく思います。

 

 今はコロナで開催されてませんが、県内の大きな陶芸市には、それを主目的とした来県者も多くいるそうです。

 

 でも、そのために価格が上昇したことも現実で、安価なのに品質が良く、使いやすいというやちむんの持ち味の一つから離れつつあるのは残念です。

 

 作り手の方も、作れば売れるということで、若い方が早々と独立する傾向にあるので、高くない技術レベルの品が出回っていることを嘆く販売者側の声も聞きます。

 

 生産者としては、価格の上昇は有り難いことですが、高すぎる価格に戸惑う作家さんの話も聞きますので、いずれ落ち着くにせよ、自然淘汰にはもう少し時間が掛かりそうですね。

 

 やちむん通りに並ぶ店でも、同じ作家の同じものが異なる価格で売られています。

 

 ネットを使った客寄せの上手い店が、横並びの他店の何倍もの価格で売っているのも現状です。

 

 買う側も色々回って、折角ですから納得のいく買い物をしていただきたいものです。

 

 皆さんには既にお気に入りのお店があるかもしれませんが、もし、どの店で選べばいいか見当が付かないという方には、「craft house Sprout」という店が私の一押しです。

 

 セレクトショップで、長年やちむんに携わっている店主の宜保さんが、やちむんに誇りをもって、センスの良い作品選びをしていらっしゃいます。

 

  

 

  

 

  

 

   

 

 女性だからかは分かりませんが、私とは異なる視点が、時には目からウロコ的で、そこがまた面白い。

 

 とはいえ、堅苦しい伝統ものではなくて、新しい作風、新しい作家さん、県内生産者さんの「良いもの」を取り入れて、沖縄のやちむんではない県外陶芸家の作品や、漆喰工芸、藍染めや紅型、ガラス工芸、衣類や小物などもあり、見るだけでも楽しいお店です。

 

 私の知る限り、他の店より高いということはありませんから、最初にこの店を覗いてから、他の店を巡るのも良いと思いますよ。

 

 私もこの店を知って、色々なやちむん作家や作品を知ることができますし、良い買い物ができています。

 

 上記のリンク先の同店ブログ内に一部商品のオンラインショップもあります。

 

 私はSproutさんとお取引はありませんので、買う側としての素直な意見です。念のため。

 

 

好きな陶芸家さん

 私がやちむんを知った当時から好きな沖縄在住の陶芸家は、眞喜屋修さん、山田義力さん、山田真萬さんなどなど。

 

 眞喜屋さんの作品は、私個人的には、やちむんの鏡といいましょうか、やちむんらしさをキープしつつ、精緻な技術で仕上げている点が素晴らしいなと思います(上から目線でゴメンナサイ)。

 

 「やちむんらしさ」にも色々あると思いますが、ゆるキャラ的な、キチっとし過ぎない点が、私としては一番の特徴かと。

 

 技術は高いのに、意図的に少し手を抜いているように見せる技がスゴい。

 

 私が真似したら、ただ雑に見えるだけです。

 

 ホントにその値段でイイんですか?と言いたくなるくらいの安価にも、お人柄が出ている気がします。

 

 器だけでなく、シーサーも作られていますが、他に類のないと言って良い作風だと思います。

 

 白いシーサーは逸品。

 

 この20年の間に何組も購入してきたので、時を重ねるごとに少しずつ変わってきた表情の変化を見ながら、今では、家のあちらこちらで眞喜屋さんのシーサーに守ってもらっています。

 

 眞喜屋さんは、「陶房眞喜屋」として佐敷にギャラリーを併設した工房をお持ちです。

 

 まだ作品をご覧になったことのない方には、是非一度は見て欲しい作家さんです。

 

 他にも語りたい作家さんが沢山いますが、それは追々に、今日はこの辺で。

 

 

 

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