自然を大事にしてる?
沖縄北部および西表島、奄美大島、徳之島の世界自然遺産登録
沖縄本島北部、いわゆるやんばる地域と西表島、奄美地域の森林地帯が世界自然遺産登録されるそうな。
地元メディアはお祝いムード一色ですけど、私にはどうにも違和感が拭えません。
世界自然遺産にはいくつか種類があって、今回の認定は、希少な固有種が生息する地域だからという理由だとは思うのですが、その自然環境の現状は不問なんですかね?
数年前の申請の際は、やんばる地域から米軍訓練跡地を除外していることが不適切として受理されなかったけれど、今回現状は何も変わっていないのに、何で「はい、今度は含めました」で受理されちゃう理由が分からない。
米軍訓練跡地については、現在の条約、協定では、土地の返還時に米国側に原状回復の義務はなく、代わりに日本政府がその責任を負っているけれど、その政府が「はい、原状回復できてます」という状態とは、散乱した薬莢や、武器弾薬の残骸、米兵食料の包装ゴミなどがいまだに次々と見つかっている有り様。
だから前回はその部分だけ除外して申請したんじゃないの?
やんばるの森は原生林ではないし、一部の地域だけかもしれないけれど、県民が捨てたペットの犬や猫が野生化して、駆除が進んでいるマングース以上の固有種捕食被害が出ているのも現状。
そんな状態の土地を「自然遺産でございます」と掲げられる神経も理解不能だが、それを認めるIUCNもどうかと思う。
もし逆に、世界自然遺産に認定することで、前述の問題の改善や自然保護を国や県に義務付けるという目的ならば大いに歓迎ですがね。
県民の自覚も
きっとウチナーンチュだけでなく、県民のほぼ全員が「自然を大切にしよう」「沖縄の自然は自分たちの宝」と言うだろうし、自然崇拝の上に日常が成り立っている皆さんは心底そう思っているだろうけど、沖縄県が過去にしてきたことを振り返って、現実としてその思いが結果に表れていますかね?
毎年数千億円の税金を投じて行われる土地開発や建設、それによる赤土問題、県民のゴミやペットの投棄などなど、私の目には、その大規模な自然破壊は一部の団体の保護活動や時々のビーチクリーニングくらいでどうにかなるレベルではない状態に見えます。
莫大な建設投資も、それが県民負担だったら反対する事案も多いのでは?
米軍基地建設には地元の自然保護団体やマスコミやらが大騒ぎするけれど、各地で行われるマンション建設や住宅地造成のための珊瑚礁埋め立てはスルーでしょ。
以前に放送された「池の水ぜんぶ抜きます」の番組で、沖縄の池や自然河川を調べたら、県民が捨てたペットの魚や爬虫類などによって在来種は一掃されて「外来種地獄」と評されるほどの悲しい状態でした。
「自分はそんなことはしていない」という人の方が多いとは思うのですが、現状を理解して、現実に向き合って、あるべき方向へ転換しないと、このまま沖縄の将来のビジョンを政治屋や経済界にお任せ、丸投げしたまま、「私は私にできることをするだけです」でいたら、きっと、そう遠くない将来に沖縄の自然は多くの県民が望まない姿になっていると思うのは私だけでしょうか。
毎度のことながら、移住者ではありますが、当事者の一人として「本当にこれで良いんですか?」と問いたい。
今回の世界自然遺産登録を機に、沖縄の自然破壊全体に対する県民の現状認識、保護意識にも火がつくことを切に望みます。
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